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空間を広く見せるポイント解説|抜け感・開放感をつくる住まいの工夫

同じ広さのはずなのに、「広く感じる家」と「少し窮屈に感じる家」があります。

図面上の畳数は変わらないのに、実際に暮らしてみると印象がまったく違う。

こうした違いは、決して珍しいものではありません。


その差を生む大きな要因が、空間の「抜け感」と「開放感」そして「採光」です。


人は無意識のうちに、視線がどこまで伸びるか、天井がどれくらい高く感じるか、光がどのように入ってくるかで、空間の広さを判断しています。


床面積を増やさなくても、

・視線の抜けをつくる

・高さを感じさせる

・光を上手に取り入れる

こうした工夫を取り入れるだけで、空間の印象は大きく変わります。


今回は、お家づくりやリフォームで取り入れやすい「空間を広く見せるポイント」を、一つひとつ分かりやすくご紹介します。

これから住まいづくりを考えている方はもちろん、今の住まいをより心地よくしたい方にも、ぜひ参考にしていただきたい内容です。


空間を広く見せるポイント

⚫︎ 吹き抜け

上下方向に視線が抜けることで、空間に大きな広がりを感じられるのが吹き抜けです。

天井が一気に高くなることで、数字以上の開放感を体感しやすくなります。

リビングに取り入れると、家の中心に明るく開放的な空間が生まれます。

高い位置から自然光を取り込めるため、日中は照明に頼らなくても明るさを確保しやすいのも特徴です。


また、家族の気配を上下階で感じやすくなるため、開放感だけでなく「つながり」を大切にしたいご家庭にも向いています。

実際の床面積以上に「広い」と感じやすい、空間演出の代表的な手法です。


⚫︎ 勾配天井

屋根の形状を活かして天井に傾斜をつけることで、天井高が強調され、圧迫感が軽減されます。

視線が斜め上に抜けることで、平天井にはない広がりを感じられるのが特徴です。

吹き抜けほど大掛かりな工事をしなくても、しっかりと開放感を演出できる点が魅力です。


構造上、吹き抜けが難しい場合の選択肢としても有効です。

平屋や2階リビングとの相性も良く、空間にメリハリをつけたい場合にもおすすめの工夫です。

梁を見せるデザインにすると、開放感と同時にデザイン性も高まります。


⚫︎ 天井高を高めにする(2.5mがおすすめ)

一般的な天井高は約2.4mですが、2.5m程度に設定するだけで、空間の印象は大きく変わります。

わずか10cmの違いでも、体感としては「天井が高い」と感じやすくなります。


視線が自然と上に抜けるため、同じ床面積でもゆとりを感じやすく、圧迫感の軽減につながります。

特に家具や建具とのバランスが良くなり、空間全体がすっきり見えるのもメリットです。

リビングやダイニングなど、家族が長く過ごす空間に取り入れることで、日常の心地よさがワンランク上がります。


⚫︎ 小下がり・小上がり

床の高さに変化をつけることで、空間に奥行きとリズムが生まれます。

同じ一室の中でも、視覚的に「場面」が切り替わるため、単調さを感じにくくなります。


壁で仕切らずにゾーン分けできるため、空間のつながりを保ったまま広さを感じられるのが大きなメリットです。

段差があることで視線がずれ、実際以上に奥行きを感じやすくなります。


小下がりは落ち着いたくつろぎ空間に、小上がりは畳スペースやワークスペースとしても活用しやすく、暮らし方に合わせた使い分けが可能です。


⚫︎ ハイドア

天井まで届くハイドアは、縦のラインを強調し、天井を高く見せる効果があります。

人の視線は自然と縦方向に引き上げられるため、空間全体がすっきりとした印象になります。


ドア上の垂れ壁がなくなることで、視線が途切れず、抜け感のある空間を演出できます。

建具が主張しすぎないため、インテリアとのなじみも良くなります。

リビングや廊下に採用すると、空間のつながりが強調され、家全体に統一感と洗練された印象を与えてくれます。


⚫︎ スケルトン階段

踏板の間から視線が通るスケルトン階段は、空間を分断せず、抜け感を演出できるのが特徴です。

階段そのものが「壁」の役割を果たさないため、視線が奥まで抜け、リビング全体が広く感じられます。


特にリビング階段の場合、圧迫感を抑えつつ、空間のアクセントとしても機能します。

光や風の通り道を遮らない点も、開放感につながるポイントです。

デザイン性と開放感を両立したい方にとって、機能面と見た目のバランスが取れた選択肢といえます。


⚫︎ 大きな窓で外とのつながりをつくる

大きな窓を設けることで、視線が自然と外へ伸び、室内が実際以上に広く感じられます。

人は「壁」ではなく「景色」を見ることで、空間の終わりを曖昧に感じるため、体感的な広さが生まれます。


窓の外にウッドデッキやテラスがあると、屋内外が連続した一つの空間として認識され、開放感はさらに高まります。

天気の良い日は、窓を開けることで視覚的にも体感的にも広がりを感じられます。

光と景色を取り込むことは、単に明るくするだけでなく、空間全体の「広さ」を演出する重要な要素です。


⚫︎ 膨張色を意識した壁紙クロス

ホワイトや明るいベージュなどの膨張色は、光を反射しやすく、空間を広く見せる効果があります。

特に自然光が入る空間では、その効果をより実感しやすくなります。

全体を明るい色でまとめることで、壁の存在感が弱まり、圧迫感を抑えたすっきりとした印象になります。


天井と壁の色を近づけるのも、広さを感じさせるポイントです。

アクセントクロスを取り入れる場合は、全面ではなく一部に絞ることで、広さを損なわず空間にメリハリをつけられます。


⚫︎ 床板は長辺と平行に張る

床材の向きを工夫するだけでも、空間の見え方は大きく変わります。

人の視線は床のラインに沿って動くため、張り方向は意外と重要な要素です。

部屋の長辺と平行に床板を張ることで、視線が奥へと誘導され、奥行きが強調されます。


その結果、実際の寸法以上に広く感じられる効果が期待できます。

細かな部分ではありますが、設計段階で意識しておきたい、視覚効果の高いポイントです。


⚫︎ 室内窓で空間同士をつなぐ

室内窓を設けることで、隣の空間とのつながりが生まれ、閉塞感を軽減できます。

壁で完全に仕切らないことで、視線と光が行き交い、空間に広がりが生まれます。


例えば、LIXILや永大産業から室内窓製品が展開されており、採用することで採光とデザイン性を両立しながら、抜け感を演出できます。


廊下や書斎、子ども部屋など、暗くなりがちな空間にも効果的です。

個室であっても「こもりすぎない」印象になり、家全体のつながりを感じられる住まいづくりにつながります。


まとめ

空間を広く見せるためには、床面積を増やすことよりも、「視線」「高さ」「光」をどう扱うかが重要です。

同じ広さであっても、設計やデザインの工夫次第で、住まいの印象や居心地は大きく変わります。


今回ご紹介したように、吹き抜けや天井高、窓の取り方、色使いなど、一つひとつは小さな工夫でも、積み重ねることで暮らしやすく、心地よい住まいが実現します。

ただし、どの方法が最適かは、ご家族のライフスタイルや間取り、周辺環境によって異なります。


「広く見せたいけれど、何を優先すべきかわからない」

そんなお悩みを抱える方も少なくありません。


ISK工房では、間取りやご要望を丁寧にお伺いしながら、見た目の広さだけでなく、日々の暮らしやすさまで考えたご提案を行っています。

新築はもちろん、リフォーム・リノベーションのご相談も可能です。


空間の広さや見え方でお悩みの際は、ぜひ一度ISK工房へご相談ください。

今の住まいをより心地よくするヒントが、きっと見つかります。


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